機械館(明治村)に展示されているすべての機械の見どころガイド

明治村の 4 丁目には鉄道寮新橋工場が展示されていますが、中は機械館としてリング精紡機、ゐのくち渦巻ポンプ、菊花御紋章付平削盤などの重要文化財に指定されている機械をはじめ貴重な機械が多数展示されています。ここでは明治村の機械館で展示されているすべての機械についてご紹介します。

なお明治村全体に関する解説記事については「明治村 (愛知県) の見どころとアクセス方法」を参照されてください。

機械館(明治村)にあるすべての機械の見どころガイド(0)

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鉄道寮新橋工場・機械館の場所

機械館がある鉄道寮新橋工場の場所は、明治村 4 丁目 44 番地にあります。 SL 名古屋駅から下に降りたところです。また市電名古屋駅の近くです。

鉄道寮新橋工場・機械館の場所:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(1)

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外観は次のようになっています。入場料などは必要なく、自由に出入りできます。

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館内は大きく分けて「原動機(Engine)」「印刷機械(Printing Machines)」「工作機械(Machine Tools)」「繊維機械(Textile Machines)」に分かれています。

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それでは順に機械を紹介していきます。

[原動機]水車・発電機

「水車・発電機 / Water Turbine / Generator」です。水力で水車を回し、連動している発電機を動かして電気を作り出す機械です。展示されている機械は、明治 31 年に米沢水力電気株式会社に設置されていたものです。水車はアメリカ製、発電機はドイツ製のもので輸入されたものです。

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[原動機]発電機

「発電機 / Generator」です。運動エネルギーを電気エネルギーに変換して電力を得る機械です。展示されている機械は、明治 33 年に金沢市内に設立された辰巳発電所で使われていたものです。水力を利用して発電していました。この機械はアメリカのウェスティングハウス電気製造会社で製造されたものです。

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[原動機]横形単気筒蒸気機関

「横形単気筒蒸気機関 / Horizontal Single-cylindeer Steam Engine」です。生糸(きいと)を作る機械を動かすためのエネルギーを生み出す機械です。展示されている機械は群馬県の富岡製糸場で使われていたものです。機械は輸入されたもので、現在、日本に残っている最も古い蒸気機関です。

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[原動機]霧信号用蒸気機関

「霧信号用蒸気機関 / Heat Engine for a Foghorn」です。霧や雪のため海上で周りが見わたせない時に、航海中の船に音で位置や方向を知らせる霧信号(霧笛)を鳴らしますが、この機械は笛を鳴らす圧縮空気を作るための熱気機関という珍しい機械です。展示されている機械は明治 44 年から大正 12 年に、北海道小樽の日和山灯台で使われていたものです。当時の逓信省が製造しました。

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[原動機]ゐのくち渦巻きポンプ

「ゐのくち渦巻きポンプ / Prof. A. Inokuty's Centrifugal Pump」です。このポンプは、井口式渦巻ポンプの最初期かつ現存最古のもので、東京帝国大学工科大学機械工学科の井口教授が研究した理論に基づき、教え子の畠山一清が当時所属していた國友機械製作所で製造されたものです。従来のポンプと比べて効率が良く、優れた機能性により数多く製造されました。国の重要文化財に指定されています。

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[原動機]往復空気圧縮機

「往復空気圧縮機 / Reciprocating Air Compressor」です。電動機の力でピストンを往復させ、空気を圧縮する機械です。圧縮空気は主に鉱山の掘削機を動かすために使われました。展示されている機械は、アメリカのインガーソル・ランド社によって製造されたもので、東海道本線の丹那トンネルの工事で使用されたものです。

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[印刷機械]活版印刷機

「活版印刷機 / Letterpress Printing Machine」です。展示されている機械は、旧国鉄の札幌印刷場で使われていたものです。原動機によって作られる機械エネルギーで動かします。この機械は東京築地活版製造所によって作られました。

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[印刷機械]乗車券印刷機

「乗車券印刷機 / Ticket Printing Machin」です。きっぷの印刷を行うための機械です。展示されている機械は旧国鉄で使われていました。この機械は国友鉄工所で製造されました。

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[印刷機械]ミーレ式活版印刷機

「ミーレ式活版印刷機 / Miehle Letterpress Printing Machine」です。下の台の上に、平らな版面を置いて左右に往復させ、回転する円筒で上から力を加え、紙を押し付けて印刷する機械です。展示されている機械は、大蔵省の印刷局で紙幣や切手の印刷に使われていたものです。この機械はアメリカのミーレ社が発明しました。

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ミーレ式活版印刷機:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(5)

[印刷機械]活版手引き印刷機

「活版手引き印刷機 / Hand Letterpress Machine」です。人の手でハンドルを引き圧力を加えて印刷する機械です。明治時代にコンパクトで扱いやすい活版手引き印刷機は日本中に広まりましたが、新聞や本の発行部数の増加に伴いより速く大量に印刷できる機械エネルギーで動く活版印刷機に置き換わっていきました。

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[印刷機械]石版手引き印刷機

「石版手引き印刷機 / Han Lithography Press Machine」です。石版印刷は、石灰石という石を版面に使い、水と油の反発する性質を利用して印刷するものです。特長として、さまざまな色が鮮やかに出るため、ポスターや絵画の印刷に多く使われました。

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[工作機械]菊花御紋章付平削盤

「菊花御紋章付平削盤 / Planar with the Imperial Crest of the Chrysanthemum」です。金属を平面に削る機械です。展示されている機械は東京でさまざまな機械を国産化した工部省赤羽工作分局で製造された機械の中で、現在まで残っている唯一のものです。岩手県の発注で作られ、盛岡市の船舶修理所で使われ、その後明治 34 年からは岩手県実業学校の実習用として使われていました。国の重要文化財に指定されています。

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[工作機械]足踏旋盤

「足踏旋盤 / Treadle Lathe」です。旋盤(せんばん)は工作機械の代表的なもので、足踏みペダルを踏むことでエネルギーを作り、工作物を回してそこに刃物をあてて丸く削ります。展示されている機械は、山形県出身の伊藤嘉平治が作った現在まで残る数少ない国産初期の足踏旋盤です。

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[工作機械]旋盤

「旋盤 / Lathe」です。旋盤は工作物に刃物を押しあて、いらない部分を削り取る機械です。展示されている機械は、旧国鉄の釧路鉄道管理局の池田機関区で使われていたものです。イギリスの Selig Sonnenthal 社が製造しました。

旋盤:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(1)

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[工作機械]旋盤

「旋盤 / Lathe」です。ベッド面が山形のアメリカ式旋盤です。展示されている機械は、線路を安全な状態に保つことを仕事とする保線区で使われていました。アメリカのアメリカン・ツール・ワークス社が製造しました。

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[工作機械]研削盤

「研削盤 / Grinding Machine」です。高速で回転させた砥石に工作物を押しあて、表面を少しずつ削り取り、精密な仕上げを行う機械です。展示されている機械は、明治24年に開設された私鉄九州鉄道(明治40年に国有化)の車両工場である旧国鉄の小倉工場で使われていたものです。

研削盤:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(1)

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[工作機械]ボール盤

「ボール盤 / Drilling Machine」です。ドリルを回転させて上下に動かし、固定した工作物に穴をあける機械です。展示されている機械は、兵庫県神戸市に開設された私鉄山陽鉄道(明治39年に国有化)の車両工場である旧国鉄の鷹取工場で使われていたものです。

ボール盤:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(1)

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ボール盤:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(3)

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[工作機械]丸鋸盤

「丸鋸盤(まるのこばん) / Circular Sawing Machine」です。円盤の形をした刃を動力で回転させ、素材を切る工作機械です。展示されている機械は旧国鉄の長野工場で、列車の床や壁、天井に貼る板などの木製部品を作る作業で使われていました。イギリスのランソム社が製造しました。

丸鋸盤:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(1)

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[工作機械]木工旋盤

「木工旋盤 / Wood Processing Lathe」です。木材を加工する旋盤です。金属を加工する旋盤とは違い、刃物は手で持って削ります。名古屋市に設立された日本車両製造株式会社が製造しました。展示されている機械は、車両内部の木製品を加工するために使われました。

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[工作機械]蒸気槌

「蒸気槌(じょうきつい) / Steam Hammer」です。ボイラーで発生させた蒸気の圧力で、 3t 以上ある重量級のハンマーを持ち上げ、落下するときに熱した金属をたたいて鍛錬したり成形したりする機械です。現存する数少ない明治初期の蒸気槌です。イギリスのスウエツ・ガーバイド・バルカン鉄工所が製造しました。

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[繊維機械]仕上打綿機

「仕上打綿機(しあげだめんき) / Finishing Scutcher」です。荒打打綿機によって作られた平らな状態の綿をさらにほぐし、むらなく一定の状態にする機械です。イギリスのプラット社で製造されました。

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[繊維機械]フルファッション靴下編機

「フルファッション靴下編機 / Full-fashioned Socks Knitting Machine」です。女性用の靴下(ストッキング)を作る機械です。展示されている機械は、グンゼ KK 塚口工場で使われていたものです。ドイツのカール・リーバークネヒト社が製造しました。

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[繊維機械]梳綿機

「梳綿機(そめんき) / Carding Machine」です。打綿機で粗く解きほぐした綿をシート状にしたあと、一本一本の繊維に分けてさらに解きほぐし、繊維の方向を平行にそろえて束ね、太いひものような状態にする機械です。イギリスのプラット社が製造しました。

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[繊維機械]練条機

「練条機(れんじょうき) / Drawing Frame」です。梳綿機で作られたひも状の綿を、数本ずつ集めて引きのばし、さらに繊維を平行にして太さを均一にする機械です。イギリスのプラット社が製造しました。

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[繊維機械]津田式羽二重織機

「津田式羽二重織機(つだしきはぶたえしょっき) / Tsuda Habutae Power Loom」です。石川県の津田米次郎が明治 33 年に発明した絹織物を作る機械です。従来の手織り機よりも、蒸気エネルギーや電力を使って動かすこの機械は 3 倍の生産力がありました。

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[繊維機械]粗紡機(始紡機)

「粗紡機(始紡機) / Roving Frame(Slubbing Frame)」です。練条機で作られた綿の束を、さらに引きのばして細くし、軽くねじり合わせた状態の糸を作って巻き取る機械です。イギリスのプラット社が製造しました。

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[繊維機械]玉締機

「玉締機(たましめき) / Bundling Machine」です。この機械は一定の長さを枠に巻き取って束ねた綛(かせ)を 10 ポンドずつまとめて紐でくくり、圧縮してひとつのまとまりにするものです。展示されている機械は、浜松の遠州レース工業株式会社天竜工場で使われていたものです。大阪の木本鉄工所が製造しました。

玉締機:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(1)

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[繊維機械]ガラ紡機(手動式)

「ガラ紡機(手動式) / Hand GARABO Spinning Machine」です。この機械はブリキ製の筒に入れた綿から、短い繊維を引き出し、ねじり合わせて長い糸を作るものです。名前の由来は、筒が回転するときにガラガラと音がすることからです。ガラ紡機は日本で独自に発明された機械です。

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[繊維機械]ガラ紡機(水車式)

「ガラ紡機(水車式) / Water GARABO Spinning Machine」です。ガラ紡機は水車を動力として動かすことができました。展示されている機械はガラ紡機の発明者の臥雲辰致(がうんときむね)から直接指導を受けた愛知県岡崎市の鈴木次三郎によって作られたものです。

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ガラ紡機(水車式):機械館(明治村)のすべての機械の紹介(4)

[繊維機械]打綿機(三つ行灯)

「打綿機(三つ行灯) / Scutcher & Lap Machine for Garabo」です。この機械は綿のかたまりをほぐして、ホコリや短すぎる繊維を取り除き、のばして平らなやわらかい状態にします。江戸時代は綿打ち弓という道具で手作業で行っていました。展示中の機械は、愛知県岡崎市の鈴木次三郎によって作られたものです。

打綿機(三つ行灯):機械館(明治村)のすべての機械の紹介(1)

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[繊維機械]紡毛ミュール精紡機

「紡毛ミュール精紡機 / Wollen Mule Spinning Frame」です。この機械は 18 世紀後半にイギリスのクロンプトンによって発明された精紡機です。展示されている機械は日本毛織株式会社で使われていたものです。ドイツのハルトマン株式会社が製造しました。

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紡毛ミュール精紡機:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(5)

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[繊維機械]リング精紡機

「リング精紡機 / Ring Spinning Frame」です。この機械は粗紡機で作られた軽くねじった糸を引きのばして、さらに強くねじり合わせて強い糸を作り、巻き取ります。紡績の最終段階の作業で、製品としての綿糸が完成します。展示されている機械は三重紡績株式会社で使われていたもので、現存する最古のリング精紡機です。国の重要文化財に指定されています。

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リング精紡機:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(3)

リング精紡機:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(4)

リング精紡機:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(5)

リング精紡機:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(6)

リング精紡機:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(7)

リング精紡機:機械館(明治村)のすべての機械の紹介(8)

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最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

( Written by Tatsuo Ikura )