二の丸庭園(名古屋城)の見どころ完全ガイド
尾張藩藩主は二之丸御殿に住んでいましたが、その北側に造られた庭園が二の丸庭園(二之丸庭園)です。二の丸庭園は大きくわけて前庭、北御庭、二之丸東庭園に分けることができます。広大な敷地には茶亭や園池(えんち)、築山(つきやま)などがあり、庭園のほぼ全域が名勝(めいしょう)に指定されています。この記事では二の丸庭園(名古屋城)の見どころを紹介します。
なお名古屋城全体に関する解説記事については「名古屋城 (愛知県) の見どころとアクセス方法」を参照されてください。
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北御庭
北御庭(きたおにわ)は二の丸庭園の中心となるエリアで、 3 つの築山と園池があります。
栄螺山
栄螺山(さざえやま)です。巻貝のように山に設けられた園路の形からこの名前が付けられたものと考えられています。
二子山
二子山(ふたごやま)です。
権現山
権現山(ごんげんやま)です。二の丸庭園で最も高い山で、現在登ることはできませんが頂上には社(やしろ)があります。
北園池
北園池(きたえんいけ)は江戸時代に作られた地形がほぼ残っており、 3m30cm も堀りこまれている池と周りの石組が特徴です。
前庭
前庭(まえにわ)は明治時代に陸軍の将校集会所の前庭として造られものです。
二之丸東庭園
二之丸東庭園は元々北御庭などと共に二之丸御殿の庭園を形成していましたが、明治時代には陸軍が使用するために埋め立てられてしまいました。その後、昭和の時代になり絵図を元に発掘調査を行い整備が行われ、二之丸東庭園として改めて開園しています。
南池
南池(みなみいけ)です。以前は舟が浮かび、大きな舟形の一枚岩があったそうです。
霜傑跡
霜傑跡(そうけつあと)は東庭園にはあった 6 つの茶屋の中の一つの跡地です。
北暗渠
北暗渠(きたあんきょ)の跡です。暗渠とは地下に埋設した水路のことで、庭の排水路として使用されていたものが発掘で見つかったそうです。
二の丸茶亭
二の丸庭園の中には抹茶と和菓子を頂くことができる二の丸茶亭があります。二の丸庭園の景色を見ながら休憩することができます。
二の丸茶亭の裏側に回ると水琴窟(すいきんくつ)があります。茶亭を利用されていない方でも体験できますので、是非試してみてください。
南蛮たたき鉄砲狭間
北御庭の北端の石垣に南蛮たたき鉄砲狭間(てっぽうざま)があります。鉄砲狭間とは外からの敵に対して鉄砲を撃ちかけるために城壁などに空けた穴のことです。
藩訓秘伝の碑
藩訓秘伝の碑には「王命に依って催さるる事」と記されています。この言葉は名古屋城初代藩主の徳川義直の著書で「軍書合鑑(ぐんしょごうかん)」の巻末に記載されていたもので、勤王の精神について書かれています。
那古野城跡
現在の名古屋城がある場所には、那古野城が建っていました。那古屋城は 1521 年に今川氏親に築いた城です。その後織田家に奪い取られ、一時期は信長の城となりますがその後廃城となります。徳川家康によって那古野城があった場所に建てられたのが名古屋城です。
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( Written by Tatsuo Ikura )